~「聴覚障害者福祉」を後退させないために~
情報とコミュニケーションの社会的資源を共に活用できるコミュニティを両立させるためには企業側からの一方的な発信だけでなく、当事者がその資源を活用できる力を身に付けていく力(日々の学習と実践)が今求められているのではないでしょうか。
企業や施設などでは「目で見て分かる情報」がなぜ乏しいのだろうか、もっと変えたいなど、その提案(カード)は私たちが持っているものです。
これまでの差別と偏見を社会的資源に変えていくためには理解して貰う前に自らが理解し、活動していく前向きな生き方が必要です。
私たちは、これまでも公的施設・企業・教育現場・医療施設などで、障害者が勤めている職場や施設に「情報の公平」と「物理的配慮」を求め、数多くの「不公平さ」を改善して参りました。
そこには、法律の壁があり、「法律がないから配慮しなくても良い」という古い考え方がありました。
今回、法律が施行されたことで、少数派である障害者の存在を軽視せず、自治体や企業は合理的配慮に向けて真摯に具体的な取り組みを行って行かなければなりません。
~スタートラインはいつも「平等」に~
「情報の遅れ」や「情報が不足」していることは、本人の能力とは無関係です。
そのような「公平な情報を受ける権利」は当たり前に障害を持っている方々にはあります。
大切な事は、障害の重たさではなく、その障害によってどの程度社会参加が妨げられているかという点です。
私達は、地域の当事者と共に「人権モデル」の更なる実現に向けて全力で取り組んで行きます。
~「身近に役立つ暮らしの守り手」として~
今後は、福祉用具の専門的な知識と熟練した技術を生かしながら、職種を越えた協働や全国の聴覚障害者向け製造販売企業の連携が必要とされます。
また、「福祉用具」の購入は、ご家庭の経済力によって左右されてはなりません。
これからは、本当に必要な方が必要に応じて補助を受ける事ができる地方自治体への新たな制度作り(仕組み)も当事者が主体となり制度化していかなければなりません。
また、私達は、当事者抜きに物事が判断されないよう日々の活動を通してそれぞれの地域での講演活動や展示会等で積極的に取り組んで参ります。
それぞれの障害者が自己決定権を行使でき、不当な差別を受ける事が無いよう取り組んでまいります。
また、全職員と共に、「難しい事を簡単に・簡単な事をわかりやすく」皆様に伝えていく事が最も大切な事であり、日々の学習の積み重ねだと考えております。
No one will be left behind(誰一人取り残さない)
大きな目標に取り組んでいます。